幸せになる勇気(アドラーが語る愛の話)

マインド

パートナー、子供や親との関係は
人間関係の根本ですが、
悩みの種でもあります。

今回は、
自己啓発の源流ともいわれる
アドラー心理学を題材にした
『幸せになる勇気』
岸見一郎、古賀史健著
を読みながら、
特にパートナーとの愛について
考えてみたいと思います。

本書では、
哲人と青年の会話を通して、
哲人の口からアドラーの考え方が
伝えられます。

●「落ちる」愛は、
所有欲や征服欲と変わらない

よく、恋に「落ちる」
と言いますよね。

青年が
「恋に落ちるのは、
ほとんど無意識であり、
論理的な言葉では
説明できない」といいます。

これに対して、
哲人は、
「「落ちる」だけの愛ならば
それは、人生のタスクと
呼ぶに値しない」と返します。

アドラーは、
パートナーと
結ばれたあとが重要であり、
愛とは、受動的なものではなく、
能動的な愛の技術、つまり
「他者を愛する技術」だといいます。

2019年7月18日のブログ
ビジネスと愛はいっしょなんだろうか?」でも触れたように、
エーリッヒ・フロムも
同じことを言っています。
他者から愛されることは
難しいけれども、
他者を愛することは
その何倍も難しいと。

たとえパートナーと
恋に「落ちて」も
相手をコントロールして
所有物のようにしては、
関係は続きません。

●運命の人は、いない

青年は、「愛すること」は簡単で、
「愛すべき人と出会うこと」が
難しいのだと反論します。
そして運命的な出会いさえあれば
幸せになれると。

これには大半の人が
同意するでしょう。

アドラーは
「運命の人」を認めません。
出会いがないと言い訳をする人も、
考えてみれば誰とも会わないことは
ないはずです。

例えば、勇気があれば
電車であった人と交際できる
可能性だってあるはずです。

運命のせいにするのは、
言い訳だということですね。

●愛とは
「ふたりで成し遂げる課題である」

アドラーは
「誰を愛するか」よりも
「どう愛するか」の方が
重要であるといいます。

そして彼は、
愛とは
「ふたりで成し遂げる課題」
といいます。

たしかに、
パートナー選びは、
相手がいかに自分にとって
都合の良い条件かに目がいって、
いっしょに課題を
成し遂げることまで
考えていないことが
多いのではないでしょうか。

●愛されたいという子供時代の
ライフスタイルから抜け出すこと

私たちは、子供のときは、
両親の愛を得ようと一生懸命です。
承認欲求もその時代に芽生えます。

そのまま大人になってしまえば
「愛されるライフスタイル」が
続くことになります。

アドラーは、
与えられる愛の支配から
抜け出すには、
自らの愛を持つ以外には
ないといいます。

●他者を愛することによってのみ
自己中心性から解放される。

「幸せ」とは何でしょうか?
自分さえ豊かになれば
幸せという人も
いるかもしれません。

しかし、
他者へ貢献することによって
幸せを感じる人が
多いのではないでしょうか。

哲人は、
自己中心から解放されて
他者への貢献に進むには、
愛することしかない
といいます。

もちろん愛したって、
愛されない可能性は
十分にあります。

見返りもないかもしれません。
それでも愛する勇気を持つ。
信念をもって愛することが
大切だと説きます。

つまり
「愛する勇気」を持つことは
あなたが
「幸せになる勇気」を持つのと
同じ意味なのです。

いかがでしょうか。

今回ご紹介したのは、
心理学者のひとつの考え方
には過ぎませんが、
あなたが
「幸せになる勇気」
をもつきっかけに
なれば嬉しいです。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました