こんな思い込みありませんか?(前半)

マインド

心の問題を治療する
心理療法の方法は
たくさんありますが、
そのうちの一つに
「論理療法」というものがあります。

その提唱者であるA・エリスの
本を読み、興味深かったので
ご紹介したいと思います。
(私は専門家ではないので、
正確な理解をしたい方は、
文末の参考文献をお読みください)

世の中は、非論理的なもので
あふれていますよね。
理論的に完全なものと程遠い。

戦争、犯罪、経済不安、不正、
病気といった問題はなくなりません。
個人間でも、けんか、誹謗中傷、
いじめなどがあり、この世は
それらも含んで成り立っています。

欲求や感情が肥大化して
思考がコントロールできなくなり、
非論理的な行動を起こしてしまう
ということは多々あります。

論理療法の提唱者たちは、
非論理的な思考を分析して、
思考と行動を修正することにより
問題を改善するという考え方です。

彼が非論理的な思考(思い込み)を
10個上げていたので、
今日は、その5つを紹介します。

1.「他人に同意され、
愛されていなくてはならない」
という思い込み

他人の同意や愛は、あればそれに
こしたことはないですよね。
しかし、けっしてなくてはならないと
思う必要はありません。
なくても、あなた自身の人間性には
関係がないという意味です。

2.「優れた行動、申し分ない行為、
目ざましい行ないをしなくてはならない」
という思い込み

ものごとを完璧にやりとげることよりも、
なるべく上手にやることを目指す。
うまくできたからといって、
あなたが前よりも優れた人間になったのだ
という幻想をいだいてはいけません。
逆に失敗しても、望ましくはないですが、
恐ろしいことではなく、
あなたの人間としての本来的価値には
影響を及ぼしません。

3.「誰か他人に対して、あれは悪い人だ、
心が歪んでいるとか意地の悪い人だ
とかいうレッテルをはって、
ああいう人はこっぴどく非難され、
罰を受けて当然だ」という思い込み

自分も他人も誤りを免れえない存在で
あることを十分に認識する。
自分(あるいは他人)を非難しているとき、
完全主義にとらわれ、傲慢になっていると、
過ちをむしろ永続させることにもなる。
行為の是非と人間の価値を混同しないこと。

4.「事態が自分の思いどおりに
いかないときに、
恐怖をもってその事実を
みてしまうこと」

改善できることはできる限り行う。
コントロールできないことは、
事態を受け入れて時期を待つ。

5.「不幸は外から襲いかかってくるから、
我々には、憂うつや悲嘆を
コントールする力などない」
という思い込み

事実は、あなたの非論理的思考と、
それを自分の「内なる声」として
言い聞かせることによって
作り出していることを理解する。
それらを変えることによって、
怒りや絶望を小さくしていくことができる。

いかがでしたか。
あなたのその思い込みは
論理的なものなのか?
見つめてみるのもよいかもしれません。

次回は後半をご紹介します。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

(参考図書)
『論理療法』
A・エリス/R・A・ハーパー著
川島書店

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