私は、日頃から物事を
偏りなく見るように
努力しているつもりですが、
なかなか難しい。
気付くと偏見があったり、
誰かの根拠のない意見に
影響されていたりします。
もともと人間の脳には「クセ」があって
効率よく処理をする結果、
事実からはずれた認識を
することがあります。
これを「認知バイアス」と言うそうです。
脳研究者の池谷裕二氏は、
『自分では気づかないココロの盲点 完全版』
(本当の自分を知る練習問題80)で、
脳のクセをクイズにしていたので
2つ紹介します。
(問題1)
突然に雨が降り出しました。
職場の傘立てを見たら、
なんと、
いつもの私のビニール傘がありません。
このとき、どちらの推測をする人が
多いでしょうか。
①誰かが持って行ったかな
②どこかに置き忘れたかな
(問題2)
レストランが二つあります。
1つは、自宅の隣、
もう1つは車で15分ほどのところです。
料理の美味しさを尋ねると、
どの回答が多いでしょう。
なお本人は、
2つのレストランがチェーン店で、
実は同じ料理を出していることを知りません。
①どちらも同じ美味しさに感じる
②近所のほうが美味しいと感じる
③遠方の方が美味しいと感じる
(問題1の答え)
①誰かが持って行ったかな
責任は自分ではなく、
他人にあると考えた方が
ストレスが少なくすむので、
盗まれたと直感する人が多い。
・・・「自己奉仕バイアス」
(問題2の答え)
③遠方の方が美味しいと感じる
脳は自分のとった行動から、
自分の心理状態を推測します。
「わざわざ遠くまで食べに行く
くらいだから美味しいはずだ」
と、自分の努力を正当化します。
・・・「認知的不協和」
いかがでしたか?
けっこう”あるある”ですよね(笑)
他にも紹介されているだけで
300個近くあります。
こうしてみると
事実をありのままに認識することがいかに
難しいかが分かります。
自分の認識は事実とずれていないか、
疑ってかかるぐらいがちょうどいいのかも
しれません。
「自分が感じたものが、事実なんだ!!」
なんてご意見もあるかもしれませんが(笑)
最後までお読みいただきありがとうございます。