脳科学からみた値段の話(その2)

マーケティング

前回に引き続き、
脳科学から見た値段の話を
お届けしたいと思います。
(3回シリーズにしたので
今回は2回目です)

6.キリのいい数字は入れない

世の中の商品の多くは、
キリのいい数字ではなく、
4,980円といったちょっと
お釣りがくる価格が使われていますね。

なぜでしょうか?

キリのいい数字は正確さにかける
というイメージを与え、
数字が細かい方が
商品自体の品質が高いと感じるため
だそうです。

たとえば5,000円の商品が
高すぎると思った場合、
適正価格はキリのいい数字
(例えば4,000円)と考える一方、
4,980円と値札がついている場合は、
4,800円とか4,500円が適正なのではないかと
思ってしまう傾向にあるようなのです。

確かにキリのいい数字は、
わかりやすくはあるのですが、
値段に関しては、
ざっくりではない方が
良いかもしれません。

7.おとりの商品を用意する

たとえば雑誌の購読について
ウェブ版と印刷版のオファーが
なされるとします。

実験のために、対象者を
案内AをオファーするAグループと
案内BをオファーするBグループに
分けます。

案内A
a:5,900円-ウェブ版のみ
c:12,500円-ウェブ版と印刷版のセット

案内B
a:5900円-ウェブ版のみ
b:12,500円-印刷版のみ
c:12,500円-ウェブ版と印刷版のセット

案内AとBの違いは何でしょうか?
どちらの案内が効果的だと思いますか?

AとBの違いは
Bにb:印刷版のみが含まれている点です。

ある実験では、
グループBではc(セット)を選ぶ人が
グループAに比べて62%多くなるという
結果が出たそうです。

グループBで
bを選択する人はいないでしょうが、
(cと同じ値段なので(笑))
これが「おとり」になって、
「セットの方がお得だ」と
感じる人が多くなったという
ことですね。

脳は、
絶対的価値を判断するのは苦手ですが、
価値や利益を比較して判断するという
性質があるということですね。

値段の付け方や
オファーの仕方を
工夫してみると
よりよい結果が
生まれるかもしれません。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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