みなさんは、二宮金次郎(尊徳)を
ご存知ですか。
あの、薪を背負いながら本を読んで
歩く姿の銅像が有名ですよね。
二宮尊徳は会計士の私から見ても
その事業の立て直しの実績は凄いです。
彼は、幕末に関東地方を中心に
600余りの村の農村復興を行ったからです。
彼が行った指導のエピソードを一つ。
ある時、女中の1人が、
尊徳に借金を申し出ました。
しかし、彼女は借金を重ねており、
返金するあてはありませんでした。
そこで、尊徳は、米を炊く薪を
5本使うなら3本にし、その2本を
尊徳が買い取ることを提案しました。
さて、今まで5本使っていたのを
どうやって3本にするのでしょうか?
尊徳は、3本で炊くには、
まず窯の底に黒くこびりついた
炭を落とすことを指導しました。
また、炎が円形に当たるように、
薪の並べ方も指導。
そうやって完全燃焼させると
効率も上がり、残りの消し炭も
火力が残る。
この火力で、おかずの煮物をせよと
アドバイスしました。
2本の節約といっても、
10日で20本、3ヵ月で200本です。
まずできる範囲ではじめ、
やがて規模が大きくなるという、
「塵も積もれば山になる」が、
尊徳の「積小為大」の思想です。
こういったクリエイティブな
倹約の発想を重ねていき、
大きな実績を残したのです。
発想を変えてみると
意外なところで倹約ができるかも
しれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございます。