人新世の時代にどう生きるか?

時事

先日お会いした方が
2021年の新書大賞をとった
『人新世の「資本論」』
https://amzn.to/3eRYj4l

の話をされていました。
私も重い腰を上げて(笑)
読んでみました。

タイトルからして
不明ですよね。

人新世(ひとしんせい)
(Anthropocene)
とはノーベル化学賞受賞者の
パウル・クルッツェンの言葉で、
現代を地質学的にみて
「人類が地球を破壊しつくす時代」
としたものです。

SDGsのカラフルなバッジを
つけている人も結構見かけますね。
企業や政府が推進する
「持続可能な開発目標」ですが、
筆者は、
そんなところで気候変動は
止められないといいます。

筆者は、カール・マルクスの
『資本論』の新しい面から
資本と社会と自然の関係を
探っています。

筆者の提言は
大胆ではあるものの、
世界が向かっていくかもしれない
(もしくはいくべき)
方向性を示していると
思うので簡単に紹介します。

筆者は、
無限に利潤を追求する資本主義から
「脱成長コミュニズム」に
変えていく必要があるといいます。

この考えは、
生産力を成長させることを
第一に目指すことをやめ、
社会に必要な資源
(例えば、水道や電力)を
政府や大企業に頼らずに
市民の手で運営することを
意味しています。

これを実現する方法としては、
下記が挙げられています。

・使用価値経済への転換
大量生産・大量消費から脱却して、
商品の使用価値を重視する。

使用価値には単に生産コストが
低いということではなく、
リサイクルのしやすさや
環境への負荷なども
考慮されるのだと思います。

・労働時間の短縮
例えば深夜のコンビニや
年中無休をやめるなど。
労働時間を減らして生活の質を
向上させる。

・画一的な分業の廃止
画一的な分業を廃止して、
創造的な労働に変える。

・生産過程の民主化
生産過程を、上述した
コミュニズムによって
民主化することです。

・エッセンシャル・ワークの重視
人間が労働しないといけない分野、
例えば看護、介護、教育などの
仕事を重視する。

このような考えは、
特に若い人たちには
違和感が少ないのかもしれません。

私個人としては、
コミュニズム=自治化、民主化の
ハードルが高いと感じます。

だって、町内会の会合でさえ、
些細なことで揉めるのですから(笑)
これを実現するには、
ひとりひとりの精神性の高さが
必要に思いました。

新型コロナにより、一時的には、
環境への負荷が減りましたし、
従来当たり前にやっていたことも
「実はなくてもいいかも?」
と気づきます。

自然環境とのバランスや
生活様式や「価値」に対する
考えかたも見直す必要が
あるのかもしれませんね。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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