もう少し続きます。
臨床心理学者
カール・ロジャーズ博士の
「私が学んできた大切な教訓」
(「 」で括った箇所は、
引用になります)
(教訓その7)
「最も個人的なものが、
最も普遍的なものである」
これもまた、逆説的な教訓ですね。
ふつうは、
普遍的なものを作るためには、
皆に共通していることを集め、
個人的なものは排除しようと
考えますよね。
彼はいいます。
「かつて、
学生や他のスタッフと話しているとき、
あるいは本を書いているとき、
私はとても個人的な仕方で
自分のことを語っているので、
私が話していることは他の誰にも理解して
もらえないと感じていたことがありました。
きわめてユニークな、
自分自身の考えだったからです。
典型的な例が、
『クラインアント中心療法』の前書き
(出版社から最も不適切なもの
とみなされました)と、
「人間か科学か?」という論文の二つです。
こうした例から私は、自分が最も私的で、
最も個人的なことだから
他の人には最も理解しがたいだろうと
思っていたまさにその感情そのものが、
結果的には、多くの人の共鳴を得る
表現であったことに、
ほぼいつもといっていいぐらい、
気づかされてきました。
それから私は、おそらく、
私たちひとり一人のうちの
最も個人的なもの、ユニークなものこそ、
それを分かち合ったり表現したりすれば、
他の人の心に深く語りかける要素に
なるのだと信じるようになりました。
また、芸術家や詩人を自分の中の
ユニークなものをあえて表現している人
なのだと理解するようにもなりました。」
私は、おかげさまで
ブログを始めて
もうすぐ1年になります。
当初は、
「こんな個人的な考えを書いたって
誰も興味ないのでは?」
とか思っていました。
しかし、書いていくうちに、
共感してくださる読者の方が
いることに気付きました。
私が書くものが、
あなたが忘れていたものや
気付かなかったものを
掘り起こせればよいと思い、
感謝しながら日々書いています。
個人的なものが
なぜ普遍的になるのかを
私なりに考えてみました。
「もっとも個人的なもの」とは
「その人そのものを表すもの」と
言えると思います。
それを表現するためには、
“ありのまま”であろうとする
ことが必要です。
その視点から物事をみると、
本質が見えてくるのでは
ないかと思うのです。
様々な哲学者、心理学者、科学者の
個性的な考えを学んでいると、
ときどき、似通ったことを
言っていることに気が付きます。
視点は違うとしても、
ものごとや人間の本質には、
普遍的なものがあるから
なのではないでしょうか。
個性的であることを恐れずに、
表現していきたいですね。
あなたはどうお感じになられましたか?
最後までお読みいただき
ありがとうございます。