町の本屋の革命

マーケティング

お盆休みを終えた方も
多いと思います。
ゆっくりできましたでしょうか。

私は、本を読んで
ゆっくり過ごしていました。

ずっと前から気になっていた
本を読みました。

『「一万円選書」で
つながる架け橋』
岩田 徹 著
https://www.amazon.co.jp/dp/4801930034/ref

北海道にお住いの方は
お分かりになると思いますが、
札幌市と旭川の間に
砂川市という市があります。

人口2万人ほどの小さな町です。
ここにある本屋さんの話です。

私も砂川は訪れたことがあります。
この町の本屋さんと聞いて
「続けていくのは相当に
難しいだろうな」
と思ってしまいます。

しかし、この本屋は、
廃業の危機から「あること」で
起死回生を図りました。

その「あること」とは
・・・

「一万円選書」です。

一万円選書とは、
依頼者が記入したアンケートをもとに、
これはと思う本を1万円の範囲内で
店主が選んで送るというサービスです。

今や全国から希望者が殺到し、
申し込みの受付は、
年に7日間だけだそうです。
しかも抽選です。

しかし、
このサービスはすぐにブレイク
したわけではありません。

2007年に始まって
7年かかったそうです。
ブレイクのきっかけは
テレビでの紹介ですが、
それがスマホでさらに
拡散されたからだそうです。

ヒットには運も必要ですが、
サービスを観察してみると
非常によく考えられています。

私なりに5つの視点から
分析したいと思います。

1. 【その分野での卓越性】
そもそも選書するなら
相当な読書量とセンスが必要です。

店主は、本が売れないときに、
10年間1,500冊を読んで
書評を新聞に書いていた
経験がありました。

そのときは、
このサービスをやるなんて
思いもしなかったのでしょうが、
それが役に立ちました。

あなたがやってきたこと
又はこれからやることも
質と量の研鑽をすれば、
卓越性の武器になると
思います。

2.【コミュニケーション】
カルテには、
年齢や家族構成、過去の人生、
価値観や読んできた本などを
書きます。

それぞれ、心のこもった
全く違うカルテです。

それを店主が読み込んで、選書し、
手紙を添えて本を送る。

一万円選書は、
単なる本の販売方法ではなくて、
顧客とのコミュニケーションの
形になっています。

あなたのビジネスでも
顧客とどうコミュニケーションを
とることができるか
練ってみるのも良いと思います。

また、一万円選書には
7回の楽しみがあるとのこと。
(当選する。カルテを書く。
本が送られてくるなど)

このようなワクワクする
イベントを用意している
のも素晴らしいと思います。

3.【思いがある】
店主は、業界や作家の
将来を心配し、
何とかしようと行動しています。

その行動が周りの協力を
得られていると感じました。

4.【顧客重視の工夫】
店主は本好きの人が求めている
品揃えや店舗づくりを
試行錯誤しています。

物販などの他業種とのコラボ
などもしており、
オンリーワンを目指した
工夫とアイデアは
参考になると思います。

5.【あきらめない】
店主は、63歳まで何をやっても
駄目だったそうです。

しかし、起死回生で店が繁盛し、
毎日忙しい日々だそうです。

あきらめないことって
大事ですよね。

いかがだったでしょうか?
店主は意図していない
かもしれませんが、
分析してみると
成功パターンがぎっしり
つまった本屋さんでした。

ちなみに
募集は毎年秋のようです。
私も応募してみようかな。。。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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