自己実現のための教訓(その7)

マインド

今回の教訓シリーズ、
「内容的に難しい」という
ご感想をいただきました。

確かに表現がわかりづらいところも
あるかもしれないのですが、
難解だと思う一番の原因は、
そうした体験をまだしたことがない
からかもしれません。

もちろん
私も完全に理解できない
部分もあります。
今は判らなくても
経験したあとに
「あ。そうか!」と
思うときが来ると思っています。

ということで、
臨床心理学者
カール・ロジャーズ博士の
「私が学んできた大切な教訓」。
今回で最終回です。

(「 」で括った箇所は、
引用になります)

(教訓その8)
「人生は、その最善の状態においては、
流れゆき、変化していくプロセスである。
そこでは、固定されたものは何一つない」

最善の人生を送りたいというのは
全ての人が思うことだと思います。
では、そのための固定された方法が
あるのかというテーマです。
答えは、「ない」ということです。

こう説明しています。
「クライアントにおいても
自分自身においても、
人生が最も豊かで得るものが多いとき、
それは流れゆくプロセスであることに
私は気づきました。

これを体験するのはとても魅力的ですが、
同時に少々驚きを伴うことでもあります。
体験の流れが自分を運んでいくのに
身を任せるとき、自分が最もよい状態に
あることに私は気づきました。

そのときその方向性は前進的なものの
ように思えます。
けれどもそれが向かっていく
ゴールについては、
私はかすかにしか
気づくことができないのです。

体験過程という複雑な流れに
このようにしてたゆたい、
そのたえず変化し続ける複雑さを
理解しようとするならば、
そこには固定された地点など
何もないことが明らかになるのはずです。」

我々の人生は、
絶えず変化する様々なものが
複雑に絡み合ってできています。

こう考えると、
何かを無理矢理に固定化したうえで、
最善のプランを練ったところで、
むしろ逆効果なのでしょう。

その逆に、
自分の体験の流れに
身を任せて進んでいくと
その過程で
豊かさを味わうことができると
言っています。

そうなったら、
あまりどこにたどり着くかに
興味がなくなるのかもしれませんね。

一方で、
「人生を流れに委ねるなんて
ダメだ!」
確固たる哲学や信念をもって
生きるべきだという方も
いらっしゃるでしょう。

彼の考えはこうです。
「私がこのようにしてプロセスの中に
いることができるならば、
閉じた信念体系や変化することなく
持ち続ける原則などというものは、
何もありえないことが明らかになります。

人生は、自分の体験についての、
変化し続ける理解と解釈によって
導かれていきます。

人生はいつも生成のプロセスの
途上にあるのです。
私が他の人に奨励したり
説得したりできるような哲学や信念や
一組の原則がなぜ存在しないのか、
その理由がこれで明らかになったと
思います。

私にできることはただ、
自分の体験が現在意味するものを
自分で解釈して生きようと
することだけです。

そして、
他の人が自分自身の内的な自由を育み、
自分自身の体験について
自分自身の意味ある解釈を
育んでいけるようにその人を認め、
自由を与えようとすることだけです。

もし真理というものがあるならば、
この個人の自由な探求のプロセスは、
そこに向かって収束していくはずだと
私は信じています。

わずかではありますが、
このこともまた、
私は経験してきたように思います。」

彼は、「体験」や「事実」を
重視した心理学者でした。
30年以上カウンセラーをやり、
苦悩の中にいる人の回復や変化の過程を
観察してきた結果得られた教訓です。

これが価値のあるものなのか。
ぜひあなたご自身の体験を
もって答えを出してみてください。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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