いくら売れば損益が0、
“トントン”になるのかは、
経営上重要な問題です。
これを損益分岐点と言います。
つまり
実際の売上が損益分岐点を
上回れば黒字になるし、
下回れば赤字になります。
これを計算するためには、
あなたの事業の費用を
変動費(V)と
固定費(F)と
に分ける必要があります。
変動費(V)は、売上が増えれば
それに伴って増える費用です。
例えば、仕入原価や製造に必要な原材料費、
製造経費(外注費、包装費)、発送費などです。
一方の
固定費(F)は、売上に関係なく
発生する費用です。
地代家賃、人件費、広告宣伝費、通信費などです。
固定費は、売上に関わらず発生してしまうので、
最低限これを上回る必要があります。
また、変動費がある場合は、固定費に売上に
応じた変動費を加えた金額を上回る必要があるのです。
損益分岐点を、雑貨屋を例にして計算してみましょう。
商品の値段は、1個あたり1万円(P)とします。
変動費は、仕入値7千円(V1)と
発送費500円(V2)です。
1か月当たりの事務所の家賃や人件費などの
固定費は、20万円(F)とします。
1つ売った場合の限界利益(P-V1-V2=M)は
1万円-7千円-500円=2,500円となり、
限界利益率(M÷S=m)は
2,500円÷1万円=25%となります。
限界利益とは、売上から変動費を差し引いた概念で、
ここから少なくとも固定費を捻出しなくてはいけない
というものです。
では、1か月あたりの損益分岐点となる
売上高はいくらになるでしょうか。
20万円(F)÷25%(m)=80万円
ですね。
これは、80個の売上に相当します。
つまり、この雑貨屋は、月80個(Q)以上
売り上げないと利益が出ないということなのです。
ここで各要素の関係を見てみるとこうなります。
m(25%)×P(1万円)×Q(80個)
=F(20万円)
したがって、利益を上げるには、
4つの方法があることが分かります。
m:利益率を上げる
P:価格を上げる
Q:数量を増やす
F:固定費を下げる
あなたの事業の数字に当てはめて
利益を上げる方法を考えてみてください。
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