今回は、先代から経営を引き継ぐ
後継経営者について書きたいと思います。
私は、ここ10年ぐらい中小企業の
先代経営者の相談相手として
事業承継の相談にのってきました。
特に株式をどう引き継ぐか、
相続税の対策はどうするか、
組織体制をどのようにするかなど、
法律や税金の悩みです。
一方で
後継経営者がなかなか育たない。
先代と情報共有ができないなど、
法律や税金以外の悩みも
多く聞いてきました。
大塚家具は
親子が対立してしまい
事業承継がうまくいかなかった
典型的な事例です。
起業するのは大変ですが、
私は、後継経営者の方が
経営の難易度が高いのではないかと
感じます。
その理由は3つあると思います。
1 血縁関係という濃い人間関係
2 後継者が成功体験を
得るチャンスが少ない
3 環境が変化している場合に
組織に変革を起こすのが難しい
1つ目は、
ビジネスという
ドライな判断も必要な場面において、
血縁関係というウェットな関係が
難しくしているという面です。
思いや感情が強すぎて
客観的な判断や話し合いが
できないことがあります。
子どもの負の感情
(怒り、悲しみ、恐怖、罪悪感、傷心)は、
たいていは親との関係から生まれるものです。
その感情を癒していない状態で、
一緒に仕事をしようとするので
このようなことが起きてしまいます。
2つ目は、
創業者がパワフルであればあるほど
後継者はなかなか認めてもらえない
という点です。
そのため、創業者が元気なうちは、
試行錯誤するようなチャンスを
なかなかもらえないことが
多いと思います。
また、うまくいっても
ほめられることはほとんどなく、
経営者としての自信を育てづらい
こともあると思います。
3つ目は、
社歴が長い会社ほど
過去の成功パターンが
根付いているので
それを変革するのが
とても難しいという面です。
特に後継者は、古参の幹部など
人間関係が固まっているところに
年下で入っていくわけですから、
組織を環境の変化に合わせて
いこうとするのが大変な
作業になります。
このように考えてくると
後継経営者の場合は、
特にメンタル面や
人間関係面での
自己成長が必要に思います。
その意味では、
法律や税金面の対応だけでなく、
コーチングによるケアが
必要なのではないかと思っています。
そこで、当社のプログラムの一つとして
後継経営者向けのコーチングプログラムを
用意しています。
ご興味ございましたらお声がけください。
最後までお読みいただきありがとうございます。