漫才の深イイ話

その他

あなたはお笑いが好きですか?
私はダウンタウンぐらいは
分かりますけど、今の人は
よく知りません。

でも、ナイツの塙氏は、前職の同僚が
とてもよく似ていたので(笑)、
親近感があります。
彼らは漫才のグランプリ
「M-1グランプリ」では
優勝できなかったものの、
数々の漫才の賞をとっている
コンビなのですね。

そんな彼が漫才について考察した
書籍『言い訳』は、
漫才のことを知らない私でも、
興味深い内容が盛りだくさんでした。

ナイツが売れない頃は、
ひたすら流行っている漫才を
真似していたそうです。
少しはウケるけど玄人からは
まったく認められないということを
繰り返していました。

そして、昼は寄席で高齢者を相手にし、
夜は小さなライブハウスで若い人を
相手にしていました。
お客さんの求めるものに
ギャップがありすぎて、
テンポもネタも一向に定まりません。

これでは一生売れないと思い、
1日1本のネタを書き続けるという
量の練習を始めました。
そして、量をこなすうちに分かって
きたことがありました。

それは自分たちの「小ボケ」
(ボソッと言うボケ)が
ウケるということでした。

塙「今日は足元が臭い中・・・」
土屋「嗅いじゃっているよ。悪い中、ね」
みたいな小ボケがうける。
ところが、ネタに入るとぜんぜんウケない。
だったらこの小ボケをひたすら磨いていけば
いいと思ったそうです。

また、ネタ中に噛んでしまうことが
よくあったのですが、
それは練習量や技術が足りないからだと
最初は考えていました。

でも、小ボケをしているときは
絶対に噛まない。
また、彼は野球と相撲が好きなのですが、
そのネタだと噛まない。
オリジナルのネタだし、
好きなことだけに熱を持って話すから、
お客さんにもその熱が伝わり、笑いが起きる。

彼らは、この気づきをきっかけに
小ボケを機関銃ように連射するという
「ヤホー漫才」という独自のスタイルを作って
成功の階段を登り始めたのです。

考えてみれば、
漫才はお客さんが目の前にいるので、
反応がすぐにわかりますよね。
お客さんは笑うために
見に来ているわけだから、
笑ってくれないと価値を提供できていない
ことになります。

ただ欲しいものを提供するだけでなく、
ずらしたり、予想外のことを言ったりして、
楽しませることも必要です。

そしてそのために、
日々血のにじむような努力と
もちろん才能も必要。
グランプリで勝つには運や流れも必要。

お笑いを今まで少しバカにしていた
ところもあったのですが(笑)
徹底的に極めた人たちの物語を読むと、
この世界も奥が深いのですね。
そして、その本質はビジネスの世界にも
通じるものがあると感じました。

あなたはどう感じましたか?

最後までお読みいただき
ありがとうございます

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