シンプル・イズ・ビューティフル

その他

もう18年も昔のこと、
無印良品のポスターが
駅の壁に大きく張られていたのを
思い出しました。

南米ボリビアのウユニという町にある
世界最大級の塩湖。
360度白い大地と空、それを分ける地平性。
https://www.muji.net/message/future.html

この広告のコンセプトは、
“EMPTINESS”
つまり空っぽの器を差し出すように
ふるまうということ。
そして見る側がそこにおのおのの思いを
自由に織り込むことでコミュニケーションを
成立させることを意図しています。

無印良品の商品は
簡潔でシンプルです。
それは空の器のようなもの。
単純であり空白であるからこそ、
あらゆる人々の思いを受け入れられる
究極の自在性を意図しています。

2005年のキャンペーンポスターでは、
「茶室」がテーマにされ、
銀閣寺「同仁斎」が使われています。

https://www.muji.net/message/chashitsu.html

茶の湯を考案した千利休は
茶の空間や道具・作法に
徹底した簡潔さと沈黙を
要求しました。

茶室は簡素であり、
わずかに掛け軸が配され、
花が活けられる。
最小限であるからこそ、
わずかな演出で最大のイメージを
生み出すことができます。

例えば、水を満たした花器に
数片の桜の花びらを浮かべて
茶室に配することで、
そこは満開のさくらの木の下に
見立てることができる。

シンプルだからこそ、
新しいものが入る余地があり、
自在に変わる可能性がある。
日本にはそんな美学が
あるのかもしれません。

無印良品の
アートディレクターは
原研哉という人です。
彼の仕事を見ていて、
シンプルで、かつ
本質を突いたものに
共感します。

どんなことも、無駄なものを
そぎ落としていくと
シンプルで簡潔になります。
そういったものに美があるのでは
ないでしょうか。

あなたはどう感じられましたか?

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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