先日読んだ心理学の本に、
経営にも役立つことが
書いてあったので
シェアさせていただきます。
経営に関する理論は、
たくさんありますが、
まとめると4つの視点になります。
1.X理論
2.Y理論
3.組織文化マネジメント論
4.システムマネジメント論
(図にまとめるとこうです)
X理論は、個々の従業員や製品を
客観的、科学的に分析する方法です。
限られた資源を投入して
いかに会社の売上や
利益を上げるかを追求します。
組織管理論、財務論などの分野です。
報酬体系でいえば
「アメとムチ」のような
金銭などの報酬で動機づけして
働いてもらいます。
では、
このX理論だけでうまくいくかと
いうとそうではありません。
あなたもマズローの欲求階層説の
話はご存じかもしれません。
「人間は、自己実現に向かって
絶えず成長する生きものである」
と仮定し、
最下層の生理的欲求が満たされると
1つ上の欲求を満たそうとする
心理行動を言います。
Y理論は、この説のように、
一人一人の従業員の内面に
着目する理論です。
Y理論に基づけば、
金銭的な報酬だけでなく、
「やりがい」や「承認」などに
よって内的欲求を満たすことが
必要になるはずです。
従業員の個々の内面を
見ることも大事ですが、
人間は、集団になると“文化”を形成します。
文化はある意味では「集団の内面」です。
この集団の内面を研究して、
組織を効果的に動かそうとするのが、
組織文化マネジメント論です。
ドラッカーは、
「文化は、戦略を朝食のように食べてしまう」
と言っています。
つまり、X理論や次に述べるシステム論を
一生懸命やっても文化がうまくはまらなければ、
機能しないということです。
最後の、
システムマネジメント論は、
集団の外面を分析します。
集団の特性を外側から研究します。
会社を、社会の仕組みの中で
どのように機能させるかということです。
顧客との関係では、マーケティング。
競合他社との関係では、
戦略論などがあると思います。
もし、
あなたの会社や関わる会社が
問題を抱えている場合は、
まずは、どの視点から解決したらよいか
考えてみると良いと思います。
そして、
それを改善するとともに、
他の視点からも検討して、
バランスよく調整する必要が
あると思います。
経営は
4つの視点を含んでいるものなので、
すべての視点から検討した方が
より成果が出やすいと思います。
また、強調したいのは、
中小規模の組織では、
文化は、社長の内面(Y理論)の影響を
強く受けるということです。
「会社は社長の器以上に大きくならない」
と言われるのはこのためです。
あなたもぜひ4つの視点を
うまく使ってみてください。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
(参考図書)
『インテグラル理論を体感する』
ケン・ウィルバー著