法人成りのメリットとデメリット

お金・財務

個人事業主の方に、
よく法人化した方がいいですか?
と聞かれます。

個人事業から法人へ移行することを
「法人成り」といいます。

法人成りには、メリットとデメリット
が両方があります。

□メリット
1.信用度が高まる
法人格を作ると個人とは違って
法律行為の安定性が高まるので
相手方も取引がしやすくなります。

2.有限責任
会社の債務については、
債務保証をしない限り
株主はその責任を負いません。
株主の責任は出資に限定されています。

3.税金面の優遇
・利益がある程度までいくと
法人の方が税率が低いです。

これは所得税が、
所得が上がれば上がるほど
税率が上がっていくのに対し、
法人は2段階しかないからです。
概ね1,000万円の利益(所得)になると
法人税率の方が低くなります。

・赤字(繰越欠損金といいます)を
10年間繰り越せます
(青色申告の個人は3年)。

・原則として設立後2年は、
消費税の免税を受けることができます。

□デメリット
1.社会保険への加入義務あり
社会保険のコストはバカになりません。
社会保険料は、人件費の約30%で
これを本人と会社が半分ずつ負担します。

2.役員報酬の期中変更不可
役員報酬の月額は、原則として年1回しか
変更できません。
利益が残りそうでも報酬を変えられない
という不便さがあります。

3.会社設立コストがかかる
設立する際には、登記が必要です。
登録免許税や司法書士への報酬などで
株式会社の場合30万円程度かかります。
(合同会社は10万円程度)

4.赤字でも税金(住民税の均等割り)
が7万円かかる

以上より
法人化すべきかどうかは、
社会保険や税金コストに加え
取引先との取引環境なども考慮に入れて、
総合的に判断する必要があることが
お分かりいただけたかと思います。

起業する際に、いきなり会社形態で
始める場合もあると思います。
それはそれでよいと思いますが、
デメリット面については、
気に留めておいていただければと思います。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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